意外と知られていませんが、野菜には「固定種・在来種」と呼ばれる野菜と、「F1種」と呼ばれる野菜の種類があることをご存知でしょうか。
この記事では、固定種とF1種の野菜の違いや見分け方を解説しています。
■固定種(固有種)・在来種って何?
野菜の種類は大きく固定種(固有種)・在来種とF1種(エフワンシュ)に分けられます。
近所のスーパー、八百屋に並んでいる野菜は、ほぼほぼF1種です。それは、F1種のほうが、形大きさが揃っていたり、収穫時期が株ごとに同じとなるなど現代の野菜の流通形態に適するように、人間の手によって繰り返し改良されているためです。
ただし、モロヘイヤなど今のところF1種が存在せず固定種しか存在しない野菜もあります。なので、スーパーで売られているモロヘイヤは固定種ということになります。しかし、固定種しか存在しない野菜以外で、近所のスーパーで固定種の野菜にめぐり合うことはまずありません。
有機栽培、オーガニック野菜と呼ばれている野菜も大方はF1種であるようです。F1種の野菜が悪いとは決して思いませんが、固定種(固有種)・在来種と比べると食味が薄いことや栄養価が低い、安全ではないなどという話がよく話題にあがります。
栄養価や安全性について客観的に検証することはなかなか難しい事なのでここでは言えませんが、「味」に関しては(やや主観が入るかもしれませんが)我が家でも検証ができます。自家栽培で固定種(固有種)・在来種の野菜を育て、食べてみた印象は、固定種(固有種)の野菜は確かに味が濃いです。主張の強い味で、しっかり食べごたえのある味でした。
余談ですが、2018年放送の「メレンゲの気持ち(テレビ番組)」で、ゲストの工藤夕貴さんがご自宅で固定種野菜を育てていることが紹介されておりました。
■固定種とF1種の見分け方(種パッケージ編)
ここから紹介するのは、野菜そのものを見て見分けるのではなく、種のパッケージを見て見分ける方法です。
F1種は種のパッケージに、〇〇交配と書かれています。タキイ交配やサカタ交配などと基本的には種苗メーカー+交配と書かれています。〇〇交配と種のパッケージに書かれていたら、その種はF1種です。
一方、固定種(固有種)の野菜の種は、〇〇交配とはどこにも記載されていません。〇〇育成という表記がある場合は、固定種のようです。
固定種(固有種)・在来種を育ててみたいという場合は、種を買う際に、上記の点を確認し、種を購入する必要があります。固定種(固有種)・在来種の種は、インターネットからも購入することができます。
野口のタネ オンラインショップもおすすめです。松島純二号白菜はここでしか買えなかったです。種類も非常に豊富に揃っています。
固定種を育ててみたいけれど畑がないという場合
サポート付きのレンタル農園の「シェア畑 」はいかがでしょうか。我が家では、シェア畑で野菜を育てています。シェア畑には野菜の種も置いてあります。数的にはF1種の種が多いのですが、亀井戸大根やわさび菜、春菊といった固定種の種も置いてあります。
レンタル畑に興味があれば、まずは近所の農園を探し、オンライン説明会に参加してみることをおすすめします。
近所にシェア畑の農園があるかどうかを探すには、シェア畑のサイトにて以下のように操作します。
(例):「東京都足立区」の農園を探す場合
①トップ画面を少し下にスクロールします
②都府県を選びタップ
③市区を選びタップ
④農園の一覧が表示されます。「農園名」をタップするとさらに詳しい農園の情報が表示できます。
別の探し方で「現在地・地図から探す」をタップすると、地図上で探すことができます。
畑マークをタップして「畑の詳細を見る」をタップすると、詳しい情報を見ることができます。
シェア畑の農園を探すと、下の方に「オンライン説明会に申込む」ボタンか、「この農園を見学する!」ボタンが表示されます。
どちらのボタンが表示されるかは、農園によって異なります。
オンライン説明会も農園見学もどちらも無料で参加可能です。
ただし、事前に申し込み(予約)をしておく必要があります。
次に、オンライン説明会の申し込み方法です。(農園見学の場合もほぼ同じです)
申込むときの注意点は「ご希望の農園」を必ず入力しておく、ということです。理由は、農園によって空き区画が少なくなっているため、希望を伝えておくことで、優先的に案内してもらえたり、満杯だった場合に直近の空き予定を調べておいてもらえたり選択肢が広がるからです。
①「オンライン説明会に申込む」をタップ
②カレンダーから希望日時を選ぶ
③必要事項を記入します
④希望の農園の記入は任意ですが、記入しておくことをおすすめします
⑤確認のチェックをして「申し込む」ボタンをタップで完了です
その後、シェア畑の事務局からメールが届きます。
メールに記載された内容でオンライン説明会を受けることができます。
こちらから近所に農園があるのか探してみましょう。
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■固定種とF1種の見分け方(実物編)
基本的にスーパーマーケットで売っている野菜の99%はF1種の野菜です。
F1種の野菜の特長は、色や形がどれも同じように均一にできていることです。
F1種は、収穫タイミングを揃えたり、輸送のしやすさや、同一量をパッケージしやすいように、色や形が均一になるように品種改良されていると言われています。
なので、スーパーに並んでいる野菜で、このように色や形がどれも同じ野菜は、「F1種」ということです。トマトもニンジンも、きゅうりもアスパラもトウモロコシもみ~んなF1種です。
一方で、「固定種」の野菜は、均一性があまりなく、育った実ひとつひとつが不ぞろいだったり、収穫できるタイミングにズレがあったりします。この「固定種」の収穫タイミングのズレは、家庭菜園においては都合がよく、食べごろの野菜から収穫して食べていくことができます。
そして、スーパーに並んでいる野菜の中に例外もあります。たとえば、「モロヘイヤ」です。「モロヘイヤ」は、世の中にF1種がなく、固定種のみの存在と言われています。
今後、モロヘイヤのF1種開発が進めば、スーパーに登場する可能性もありますが、現時点ではモロヘイヤのF1種は存在しません。
つまり、スーパーで売られているモロヘイヤは必然的に固定種ということになります。