宝交早生という「いちご」の品種をご存知でしょうか?病気に強く、作りやすいので家庭菜園に向いている品種です。
果肉がやわらかくて傷みやすいことから、スーパーなどで見かけることはないイチゴです。作りやすいうえに香りや豊かで甘みがあり、酸味が程よい美味しいイチゴです。
今回は、宝交早生というイチゴの紹介と、苗からの育て方を解説しています。
宝交早生(ほうこうわせ)とは?
「宝交早生(ほうこうわせ)」とはイチゴの品種の名称で、病気に強く作りやすいので家庭菜園に向いている品種です。ただし、果肉がやわらかくて傷みやすいことから輸送に不向きで、一般のスーパーなどには決して流通することがない品種です。
このイチゴの実は香りは豊かで甘みがあり、酸味が程よい十分美味しいイチゴなのです。
シェア畑では「宝交早生」が秋冬野菜の標準プランに組み込まれており、誰でも栽培することができます。
「シェア畑」とは、都市部を中心としたレンタル畑サービスで、詳しくは以下の記事で解説しています。
苗の選び方
シェア畑では「宝交早生」が標準プランになっています。10月頃になると各農園にイチゴの苗が届きます。ちなみにシェア畑の料金システムでは、苗の費用もコミコミになっていますから、イチゴの苗を植えるために追加費用などはかかりません。
シェア畑の会員ではない場合、10月頃にホームセンターなどでイチゴの苗が販売されています。ホームセンターには様々なメーカー・品種のイチゴ苗が売られていますが、「宝交早生」も比較的販売されています。
「宝交早生」の苗たち
苗は基本的にどれも同じように見えますが、下記ポイントで苗を選びます。
クラウン(新芽)とは、コチラの中央にある小さな芽のことを言います。
植え付け
10月中を目途にイチゴの苗の植え付けを行います。
シェア畑の標準プランでは、宝交早生の苗が6株付いてきます。1畝の半分くらいを使って、この6株の苗を植え付けていきます。
植え付けるポイントは、
です。
秋~冬の時期のお手入れ
秋から冬の時期はイチゴはほぼ成長せずに休眠状態になります。
ほとんどやることはありませんが、時々様子を見て以下のようなお手入れをします。
ランナーとは、親株から伸び出る長い茎のことで、ランナーが地面に触れるとそこから根っこを生やすことで子株ができるのです。
ただし、ランナーで増やした子株は、実をつけないと言われています。
ランナーや花は冬に成長させてしまっても余計に養分を消費してしまうだけなので、切り取ってしまいます。
寒さが厳しくなってくるとイチゴの葉っぱが赤くなり枯れたようになることがあります。これは、いわゆる紅葉です。イチゴの葉っぱも紅葉するのです!
そうしていくと、だんだん葉っぱの数が少なくなってきて「大丈夫かな?」と心配になってきますが、成長点であるクラウンがある限りは問題ありません。イチゴも寒くて冬眠状態であるため、葉っぱが少なくなるのは仕方のないことなのです。
2月下旬ごろ
寒さがひと段落する2月下旬にマルチを張ります。
これは、土の温度を上げて、イチゴを冬眠から目覚めさせるためです。
既に植えられているイチゴにマルチを張るのは少々面倒です。なので、苗の植え付け時にマルチも張ってしまう、という選択も考えられます。
ただ、個人的には、マルチがあるとしっかり寒さに当たらないことになるので、いちごの成長を考えるとおススメしません。
3月ごろ
春の訪れとともにイチゴが休眠から目覚め、ぐんぐん成長し始めます。
このとき、早々に花を咲かせることもありますが、3月はじめまでに咲いた花は摘み取ります。ランナーも切り取ります。
3月下旬ごろから花が咲いたら摘み取るのをやめます。この頃の花は触らないでイチゴの実になるのを待ちます。
宝交早生の場合は、虫による受粉が必要です。それでいて、カラスなどの鳥たちに食べられることも防ぐ必要があります。
そのため、防虫ネット地面から10cm程度隙間が開くようにネットをはります。こうすることで、虫は隙間から入って受粉することができ、鳥がイチゴを食べようとしてもネットが邪魔をして食べるのを防いでくれます。
5月ごろ
待ちに待った収穫時期です。この時期は次から次へと実が熟していきます。
赤いまま放置してしまうと、虫に食べられたりして傷んできますから、なるべくこまめに畑に行って収穫する方が、食べられる量が増えます。
我が家では1週間に1回のペースでの収穫でしたが、傷んでいて捨てざるを得ないイチゴがたくさん出てしまいました。
できることなら、週に2~3度のペースで収穫した方が、多くのイチゴを収穫できると思います。
ところで、我が家では宝交早生をシェア畑 で育てています。シェア畑 は、農業未経験の初心者・素人向けのサポート付きのレンタル畑です。
興味のある方は、コチラの記事をご参考にどうぞ